個人でエステサロンを開業することのメリットとデメリット
個人でエステサロンを開業することには、独自のメリットとデメリットがあります。
多くのエステサロンオーナーが個人事業主としてスタートするのは、開業コストや手続きの簡易さが大きな要因です。
しかし、個人事業主としての開業にはデメリットも伴います。
ここでは、個人でエステサロンを開業する際の利点と課題について解説していきます。
1. 個人でエステサロンを開業するメリットエステサロンの開業は、美容業界で働く多くの人にとって憧れの一つです。特に個人で開業することで、雇われて働くのとは異なる多くのメリットを享受できます。ここでは、個人サロンを開くことで得られる主な利点について詳しく解説します。
① 自分のペースで働ける
個人でエステサロンを運営する最大の魅力の一つは、自分のペースで働けることです。大手サロンではシフト制や営業時間の制約があるため、自由にスケジュールを組むことは難しいですが、個人サロンならその心配がありません。
自由な働き方が可能
POINT1営業時間・定休日を自由に設定できる
子育て中の人なら、子どもが学校に行っている間だけ営業することも可能。 | |
土日を休みにして、家族との時間を優先する働き方も選べる。 | |
逆に、平日休みを設定して、混雑を避けたプライベート時間を楽しむこともできる。 |
POINT2施術の予約を自分で管理できる
1日に何人施術するかを、自分の体力や状況に応じて調整できる。 | |
休憩時間を長めに取ることで、体の負担を軽減できる。 | |
午前中のみの営業や、週3日営業など、自分のペースに合わせたスケジュールが組める。 |
このように、個人サロンでは働く時間を自分のライフスタイルに合わせられるため、無理なく長く続けることができます。
② 収益を自分のものにできる
個人サロンでは、売上のすべてが自分の収益となります。大手サロンで働いていると、どれだけ施術をこなしても収益は一定の給料としてしか支払われませんが、個人で開業すれば努力次第で収入を増やすことができます。
収益モデルの自由度が高い
POINT1施術料金を自分で決められる
高単価の施術を取り入れれば、少ない施術数でも十分な利益を確保できる。 | |
例えば、1回の施術料金を12,000円に設定し、1日3人施術すれば、1日の売上は36,000円。 | |
20日営業すれば、売上は月720,000円となる。 |
POINT2売上アップの工夫ができる
オプションメニューを追加して、単価を上げる。 | |
商品販売(化粧品や美容機器)を取り入れて、施術以外の収益源を増やす。 | |
回数券や定額制プランを導入し、リピーターを増やす。 |
POINT3無駄な経費を削減できる
大手サロンでは広告費や人件費がかかるが、個人サロンでは必要最低限の経費で運営可能。 | |
家賃や光熱費、商材費などのコストを抑えれば、より多くの利益を確保できる。 |
こうした工夫によって、会社勤めのエステティシャン時代よりも大幅に収入を増やせる可能性があります。
③ サロンのコンセプトを自由に決められる
大手サロンやフランチャイズでは、施術内容や使用する化粧品、価格設定などが本部によって決められています。しかし、個人サロンではすべて自分で決めることができるため、自分の理想とするサロンを実現できます。
自由にブランディングできる
POINT1ターゲットを自分で決められる
30代以上の女性向けの落ち着いたサロンにするのか、若者向けのリーズナブルな価格帯にするのか自由。 | |
マタニティエステやメンズエステなど、特定のニーズに特化することも可能。 |
POINT2使用する化粧品や施術機器を選べる
自分が信頼できる商材を使用できるため、お客様に本当に良いものを提供できる。 | |
オーガニック製品や高級スキンケアブランドなど、こだわりの施術を展開できる。 |
POINT3施術メニューを独自に作れる
ハンドマッサージをメインにする、最新機器を使った施術を取り入れるなど自由。 | |
お客様の悩みに合わせて、オーダーメイドのメニューを作ることも可能。 |
このように、自分のこだわりを最大限に活かせるのが、個人サロンの魅力です。
④ お客様と信頼関係を築きやすい
個人サロンでは、オーナー自身が施術を担当するため、お客様との距離が近くなり、強い信頼関係を築くことができます。
リピーターが増えやすい
毎回同じ担当者が施術するので、お客様が安心できる | |
一人ひとりに丁寧な対応ができるため、満足度が高い | |
紹介や口コミでの集客が期待できる |
お客様との信頼関係が深まることで、長期的な経営の安定につながります。
⑤ 初期費用を抑えられる
個人サロンは、工夫次第で開業コストを大幅に抑えることが可能です。
コストを抑えるポイント
POINT1自宅の一部をサロンにする
自宅の一室を利用すれば、家賃がかからないため大幅なコスト削減に。 | |
リフォームなしでも、施術ベッドや照明を工夫すればサロンらしい雰囲気を作れる。 |
POINT2最低限の設備からスタート
施術ベッド、タオル、オイルなど、基本的なものだけ揃えればOK。 | |
高額な機器は、売上が安定してから購入すればよい。 |
POINT3SNSや口コミを活用して広告費を削減
Instagramやブログを活用して無料で集客できる。 | |
リピーターが増えれば、広告費をかけずに自然とお客様が増えていく。 |
2. 個人でエステサロンを開業するデメリット個人でエステサロンを開業することには、多くのメリットがありますが、一方でデメリットや課題も存在します。開業前にしっかりとリスクを理解し、対策を考えておくことが重要です。ここでは、個人サロン経営における主なデメリットについて詳しく説明します。
① 集客が難しい
個人サロンは、大手エステサロンのように知名度がないため、最初の集客が特に難しいです。
集客が難しい理由
知名度がないため、新規顧客を獲得しづらい | |
広告費をかけられないと、認知されるまで時間がかかる | |
競合が多い地域では、大手サロンに顧客を奪われやすい |
対策方法
POINT1SNS(Instagram、TikTok、ブログ)を活用して宣伝する
施術のビフォーアフター写真や動画を投稿し、効果をアピールする。 | |
ハッシュタグを活用して、ターゲット層に届くよう工夫する。 |
POINT2口コミを増やすための施策を実施
初回割引や紹介制度を取り入れ、リピーターを増やす。 | |
丁寧な接客と満足度の高い施術で、自然と口コミが広がるようにする。 |
開業直後は特に集客が難しいですが、地道に努力を重ねることで安定した顧客を確保できます。
② 収入が不安定になりやすい
個人サロンでは、売上がそのまま収入につながるため、予約が少ない月は収入が減ってしまいます。
収入が不安定な原因
固定給がないため、売上が少ない月は収入が減る | |
新規顧客の獲得が難しく、リピーターが定着しないと安定しない | |
病気やケガで休業すると、その間の収入がゼロになる |
対策方法
POINT1リピーターを増やし、安定した売上を確保する
定額制のサブスクリプションサービス(例:月額制の回数券)を導入する。 | |
LINE公式アカウントやメルマガを活用し、定期的にキャンペーン情報を発信する。 |
POINT2複数の収益源を確保する
施術だけでなく、美容商品(化粧品やオイル)の販売も行う。 | |
オンライン講座やセルフケア動画を販売し、施術以外の収益を得る。 |
しっかりとした経営計画を立てることで、収入の波を抑えることができます。
③ すべての業務を自分で行う必要がある
個人サロンでは、施術だけでなく、経営に関わるすべての業務を自分でこなさなければなりません。
必要な業務の例
施術業務(お客様への施術、カウンセリング) | |
経理・会計業務(売上管理、確定申告、経費計算) | |
集客・マーケティング(SNS運用、広告作成、ブログ更新) | |
接客・予約管理(顧客対応、予約の調整、問い合わせ対応) | |
在庫管理(化粧品や消耗品の発注、在庫チェック) |
対策方法
POINT1業務の効率化を図る
予約管理システム(ホットペッパービューティーやLINE予約)を活用する。 | |
会計ソフト(freee、マネーフォワードなど)を使い、経理業務を簡略化する。 |
POINT2外注できる部分は外注する
チラシやウェブサイトの制作はプロに依頼することで、時間を節約できる。 | |
SNSの運用代行サービスを活用し、マーケティングの負担を減らす。 |
一人で全てをこなすのは大変ですが、工夫次第で負担を軽減できます。
④ 体力的な負担が大きい
エステティシャンの仕事は、長時間の施術や立ち仕事が多く、体力的に大きな負担がかかります。
体力的な負担の原因
施術時間が長く、体に負担がかかる | |
一人で全ての業務をこなすため、休憩時間が取りづらい | |
無理をすると、肩こりや腰痛などの職業病に悩まされる |
対策方法
POINT1無理のないスケジュールを組む
施術と施術の間に十分な休憩時間を確保する。 | |
1日に施術する人数を制限し、無理のない働き方をする。 |
POINT2体のケアを怠らない
こまめにストレッチをして、体の負担を減らす。 | |
定期的にマッサージや整体に通い、体のメンテナンスを行う。 |
健康を維持することが、長くサロンを続ける秘訣です。
⑤ 競争が激しい
エステ業界は競争が激しく、新規開業者も多いため、差別化が重要になります。
競争が激しい理由
同じ地域に多くのサロンが存在する | |
大手サロンは低価格の施術を提供しており、価格競争が発生しやすい | |
トレンドの変化が激しく、新しい技術を学び続ける必要がある |
対策方法
POINT1他のサロンにはない「強み」を作る
特定の技術(小顔矯正、リンパマッサージなど)に特化する。 | |
高級感のあるプライベートサロンとしてブランディングする。 |
POINT2最新の技術や知識を学び続ける
定期的にセミナーや講習会に参加し、新しい施術を学ぶ。 | |
資格を取得し、専門性をアピールする。 |
自分だけの強みを作ることで、競争の中でも生き残ることができます。
3. 個人でエステサロンを開業する際の注意点個人でエステサロンを開業する際には、多くのメリットがある一方で、成功させるために押さえておくべきポイントがいくつかあります。ここでは、開業前にしっかり準備し、スムーズな運営を行うための注意点を詳しく解説します。
① 事業計画をしっかり立てる
エステサロンの開業を成功させるためには、しっかりとした事業計画が必要です。
事業計画で考えるべきポイント
POINT1ターゲット層の明確化
20代の若年層向けのリーズナブルなサロンか、30代以上の高級志向のサロンかを明確にする。 | |
メンズエステやマタニティ向けなど、特定のニーズに特化するのも一つの戦略。 |
POINT2開業資金の計算
初期費用(設備費、家賃、内装費など)と運転資金(光熱費、広告費など)を事前に把握する。 | |
無理のない範囲で資金調達を行い、開業後の資金繰りに困らないようにする。 |
POINT3売上の目標設定
1日何人の施術を行い、いくらの売上を目指すのかを明確にする。 | |
価格設定と施術回数のバランスを考えて、利益が出るように計画する。 |
開業前にしっかりと計画を立てることで、リスクを減らし、経営を安定させることができます。
② 立地選びは慎重に行う
エステサロンの成功には、立地選びが大きく影響します。
立地選びで考慮すべきポイント
POINT1ターゲット層が多いエリアかどうか
住宅街なら主婦層、オフィス街なら仕事帰りの女性がターゲットになる。 | |
若者向けなら駅近、落ち着いた雰囲気の高級サロンなら郊外でもOK。 |
POINT2競合サロンの有無
近隣に大手サロンがあると、価格競争に巻き込まれる可能性がある。 | |
個人サロンが少ないエリアを選ぶと、差別化しやすい。 |
POINT3アクセスの良さ
駅から徒歩圏内や、駐車場完備の場所が集客しやすい。 | |
自宅サロンの場合、プライベート感を重視するなら隠れ家的な立地もあり。 |
立地選びは、開業後の集客に大きく影響するため、慎重に選ぶことが重要です。
③ 価格設定を適切にする
エステサロンの価格設定は、売上に直結する重要なポイントです。
価格設定のポイント
POINT1安すぎると利益が出にくい
低価格にしすぎると、大量の施術をこなさなければ利益が出ない。 | |
自分の労働時間や体力を考慮し、無理のない価格設定をする。 |
POINT2高すぎると新規顧客が獲得しにくい
競合サロンと比較して、適正な価格帯を設定する。 | |
初回割引やお試しコースを設け、入りやすくする工夫をする。 |
POINT3利益率を考慮する
施術1回あたりのコスト(化粧品代、光熱費など)を計算し、適正な利益が取れるようにする。 | |
単価の高いオプションメニューを用意し、売上アップを狙う。 |
価格設定を間違えると、利益が出にくくなるため、慎重に決めることが大切です。
④ リピーターを増やす工夫をする
個人サロンの経営を安定させるには、新規顧客だけでなくリピーターを増やすことが不可欠です。
リピーターを増やすポイント
POINT1お客様一人ひとりに丁寧な対応をする
カウンセリングをしっかり行い、お客様の悩みに寄り添う。 | |
アフターフォローを丁寧にし、信頼関係を築く。 |
POINT2回数券や会員制度を導入する
10回分の施術をセットで販売することで、継続的に通ってもらいやすくなる。 | |
会員限定の特典(誕生日割引、特別メニュー)を用意し、顧客満足度を高める。 |
POINT3SNSやLINE公式アカウントを活用する
定期的にキャンペーン情報を配信し、再来店のきっかけを作る。 | |
施術後にLINEでフォローアップメッセージを送ると、好印象につながる。 |
リピーターを増やすことで、安定した売上を確保しやすくなります。
⑤ 法律や手続きに関する知識を持つ
個人でエステサロンを開業する際には、法律や必要な手続きを理解しておくことが重要です。
必要な手続きや法律
POINT1開業届の提出
個人事業主として開業する場合、税務署に「開業届」を提出する必要がある。 | |
「青色申告」を選択すると、節税メリットがあるので検討する。 |
POINT2資格や許可の確認
基本的にエステ開業に国家資格は不要だが、施術内容によっては資格が必要になる場合がある(例:あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師)。 | |
美容機器を使用する場合、法律上の規制があることもあるので、事前に確認する。 |
POINT3保険に加入する
施術中の事故(肌トラブル、機器のトラブルなど)に備えて、「賠償責任保険」に加入しておくと安心。 | |
自分自身が病気やケガで働けなくなった場合に備えて、「所得補償保険」も検討する。 |
法律を守り、必要な手続きを適切に行うことで、安心して営業できます。
まとめ個人でエステサロンを開業することは、多くの魅力がある一方で、リスクや課題も伴います。成功させるためには、メリット・デメリットをしっかり理解し、開業前に十分な準備を行うことが重要です。
開業のメリット
個人サロンならではの自由度があり、自分の理想の働き方を実現できます。
自分のペースで働ける | 営業時間や定休日を自由に決められる |
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収益を自分のものにできる | 努力次第で高収入が可能 |
サロンのコンセプトを自由に決められる | 施術メニューや使用する化粧品を選べる |
お客様と信頼関係を築きやすい | リピーターが増えやすい |
初期費用を抑えて開業できる | 自宅サロンなら特にコストを削減できる |
開業のデメリットと対策
一方で、個人サロンには大変な面もありますが、適切な対策を取ることでリスクを軽減できます。
集客が難しい | SNSや口コミを活用し、知名度を上げる工夫が必要 |
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収入が不安定になりやすい | リピーターを増やし、安定した売上を確保する |
すべての業務を一人でこなす必要がある | 業務効率化ツールを活用し、負担を軽減する |
体力的な負担が大きい | 施術人数を調整し、健康管理を徹底する |
競争が激しい | 独自の強みを作り、他のサロンと差別化する |
開業時の重要なポイント
個人サロンを成功させるには、以下の点に注意することが大切です。
事業計画をしっかり立てる | ターゲット層や収益計画を明確にする |
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適切な立地を選ぶ | アクセスや競合状況を考慮する |
価格設定を適正にする | 安すぎず、高すぎず、適切な利益を確保する |
リピーターを増やす工夫をする | 顧客満足度を高める施策を実施する |
法律や手続きを理解する | 開業届、保険加入、必要な許可の取得などを確認する |
個人サロン経営は「計画」と「継続」が鍵!
個人でエステサロンを開業することは、大変な面もありますが、自由度が高く、自分らしいサロンを作れるという大きな魅力があります。
成功のカギは、しっかりとした計画を立て、継続的に努力することです。
特に、リピーターを増やし、安定した売上を確保することが重要です。最初は集客に苦戦するかもしれませんが、丁寧な施術と接客を続けることで、お客様の信頼を得ることができ、徐々に経営が安定していくでしょう。
これから個人でエステサロンを開業しようと考えている方は、ぜひこのポイントを押さえて、自分だけの理想のサロンを成功させてください!
監修者の紹介
株式会社ETERNAL BEAUTY GLOBAL
化粧品事業部 サロン特化型コンサルタント 原田 良美(Harada Yoshimi)
現在、エステサロン向けに売上をアップさせるためのサロン特化型コンサルタントして活躍中。美容部員としてまつ毛エクステやネイル、オイルマッサージなど幅広い美容業務に携わっていた経験もあり、その経験を元にお客様の悩みやニーズに寄り添い最適な美容ソリューションを提案。
担当したサロンのほとんどが最低でも売上を20〜40%アップさせるという実力派コンサルタントとしても定評がある。サロンの成長を支えながらビジネスの成功をサポートしてくれていると多くのサロンオーナーからの支持を得ている。また日頃からクリニックやエステサロンに通い、顧客への提供する美容情報に誤りがないよう、最新情報にも積極的に学んでいる。
保有資格:化粧品検定一級
クリニックを超える施術をサロンでも
私たちETERNAL BEAUTY GLOBALは、10年以上ヒト幹細胞コスメ業界を牽引してきたエクソソームのパイオニアです。全国3,000以上のクリニックで使用されている導入液(エクソソーム&神経系幹細胞培養液)(ペップビュー)よりも300%高濃度な導入液(エクソソーム&神経系幹細胞培養液)をサロン様に提供しております。結果的にクリニック以上の効果の出るフェイシャル施術で大繁盛サロンへ導くお手伝いをしております。
- 神経系幹細胞培養液、エクソソームの導入液をサロンで仕入れたいと思っている
- 美容クリニック以上の施術(美容機器エステ)でリピート率を劇的に上げたい
- エクソソームが実際は入っていない製品が多いというニュースが流れ、今の薬液は大丈夫か不安がある
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